キウイのサイズアップをはかる
 キウイのつぼみを取り除いて果実を大きくする作業をしている、という意味の電子メールをもらったので、オレもやってみることにした。
大玉を収穫しようというわけだ。
果樹では普通、大玉に成らせるためには、「摘果」することが一般的だ。

 実の数を減らして、そのぶんだけ一個あたりの果実を大きく育てる方法だ。
一方、つぼみを取るのは、摘果ほどには一般的じゃない。
花は満開でも、そのまま散ってしまって、実が成るのはほんの少しだけ、というものが多いからね。
が、キウイに限っては、実の成りがとっても良い。

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一つの枝につぼみを二つだけに摘果した

 過去の経験からいっても、花が三つ咲けば二個ぐらい収穫できる、という感じだ。
だから、つぼみの段階で減らしても、大丈夫そうだ。
キウイというのは、春に伸び出したツルにつぼみが着く。
ツルが伸びながらつぼみも出てくるわけで、大体三〜四個着くことが多い。

 で、このうち二個を残すことにした。
枝一本につき、キウイの実を二個ずつ成らす計画だ。
で、五月だったかな、キウイが伸びてつぼみが出てきたので、さっそく作業にとりかかった。
つぼみを指で引っ張って、プチプチッと取り除いた。
こりゃ簡単だ。

真夏のキウイ
 キウイの摘果では、ブチッという感じで、力がちょっと必要だった。
つぼみの方が、プチプチで早くてラクだ。
作業そのものは楽ではないが、予想よりは順調に終わったので、おお、こりゃ、いいねえ。
キウイの摘果はやめて、つぼみの除去に専念することにしよう、と思った。

 オマケの効果として、五月のつぼみの段階のときの方が、ツルがまだそれほど長く伸びてないから、作業がやりやすい。
キウイは、ツルがモジャモジャに伸びてしまうからなー。
あれにはまいるね。
それに、五月は陽気もよく、気分もよろしい。

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この時期にひきちぎるのは少し力がいるし、もう暑い

 キウイの果実はどうなったかな?。
つぼみは二個ずつ残したが、およそ半分弱は二個ずつ成っているぞ!。
実が成らなかった花もあるが、よーし、この割合なら充分に大丈夫だ。
ところで一九九九年の夏は、猛烈に暑かった。

 オレはのびてくたばってしまったが、キウイはのびて元気だ。
毎年のことだが、キウイは猛烈にモジャモジャ伸びてしまった。
花のつぼみを減らす作戦は、十分に成功だ。
それにしても、キウイの棚が腐って傾いてきた。

 木の棒や竹で作って、三〜四年ぐらいしかたってないが、腐るのが早いなー。
もっと長持ちすると思っていたが、雨ざらしのためかな。
台風がきたら倒壊しそうだ。
とりあえず、つっかい棒をしたが、年末までは、なんとか大丈夫だろう。

晩秋のキウイ
 一九九九年は猛暑のためか、晩秋まで暖かい日が多かった。
十二月まで成らしておくこともできたが、とりあえず例年どおりに十一月に収穫した。
キウイの果実の発育は、落葉するまで続くそうなので、できるだけ遅くまで木に成らせておいて、成長させた方がいいようだ。

 だから落葉寸前に収穫するようにしているが、なにしろ収穫の時は、キウイはまだまだ固い果実だから、加減がよくわからねえ。
収穫時期はややテキトーだがな。

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この写真は2008年11月8日撮影のもの

 収穫は、キウイをむんずとつかんで、親指で柄をピンとはじくようにすると、面白いようにじゃんじゃん取れる。
一九九九年はつぼみを減らしたことが成功して、果実はでっかいものが多い。
ヤッホー、いつもより二倍以上のサイズだ。
充分に成功成功、気分は上々だ。

 そのかわり、キウイの数は少なくなったが、なーに、かまやしねえ。
収穫量があまりにも多いと、経験から言って、取り扱いが乱雑になってしまいやすい感じがする。
とれたキウイは、イモとタワシを混ぜたような姿というか、ややイモっぽい姿で、あいかわらず変な果物、という印象がした。

キウイの追熟
 収穫したキウイは、リンゴと一緒にビニールに入れておけば、追熟しておいしく食べられることになっている。
で、オレもそのとおり毎年やってうまくいっていたけど、一九九九年はなぜかヘンな味で、失敗してしまった。
カビたような感じで、全然うまくない。
追熟が失敗したみたいだ。

 以前は、寒い場所で追熟させていたけど、毎年ずっと成功だった。
でも、暖かい部屋では、追熟は無理かなー。
買ったミカンだって、暖かい室内に置くと傷むのが早いしな。
今度からは、寒い物置き小屋にキウイを置いて、追熟させることにしよう。

 情報によると、キウイを木に成らせたまま放っておいて、真冬の間もずっと放っておくと、追熟して食べられるようになるという。
ホントかな?。
つまり、わざわざリンゴと一緒に置かなくても、食べられるわけだ。

 オレは、今まで落葉寸前の収穫にこだわってきたけど、収穫時期はいいかげんでも良さそうだ。
香緑は、もともと日持ちしないから、わざわざ追熟とかの手間をかけずに、放っておいても良さそうだ。
ただし、冬の霜で傷むかもしれないし、カラスに食われることもあるそうだ。
とはいえ、放ったらかし追熟は、オレはまだやったことはないけどな。

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