コンパネ除草
 試行錯誤の結果、多少重さのある板で大きいものが良いとオレは判断して、一九九八年に「コンパネ」を四枚買ってきた。
コンパネは、タタミ一枚分の大きさがある巨大なベニヤ板だ。
本来はコンクリートの型枠を作るときに使われる資材で、コンクリートパネルの略称らしい。

 苗木を挟むようにして、根元の左右にコンパネを敷いた。
ほう〜、一気にスッキリしたじゃねえか。
これで苗木の周囲一坪ほどは、いつまでも雑草は生えねえ。
どうだ、まいったか!おんどりゃー、はっはっは!。

イラスト"
こんな感じにコンパネを敷いた

 さて、コンパネを敷いた場所だけは草が生えないが、それ以外は草ぼうぼうだ。
仕方ないので、コンパネを移動させたり、ひっくり返した。
そしたら、今まで敷いていた場所の雑草はぺちゃんこになっていた。
ひっくり返すという作業をするだけで、新たな平坦地が短時間で、一坪分ほど出来上がりというわけだ。

写真"
敷いてある茶色っぽいのはベニヤ板(コンパネ)
花が咲いているのは梅の木 1999年3月

 エンジン音はしないし、作業服に着替える必要もないし、簡単だし、コンパネは長期間の耐久性もありそうで、なかなか使えそうだ。
そこで、一九九九年の夏はコンパネを二十枚に増やした。
一枚につき約千円で、代金は約二万円なり。

 それにしても、こんなにカネを注ぎ込んで、完全な大赤字だっ!。
それに畑にコンパネなんか敷いてあるのはうちの畑くらいだ。
耕作者の性格を知るには、畑の様子を見るとわかりやすいんだが、これじゃ変人にしか見えんぞ。

ズガガガッ、チェンソー
 雑草の草取り・刈り取りじゃなく、「木」の伐採についても、ちょいと述べてみよう。
果樹を切るためじゃなくて、チェンソーは、もっぱら主に庭の植木を切るために購入した。
庭の太くて不要な(とオレには思える)植木を切って、果樹を植える場所を確保しようという作戦だ。
業者に頼むと伐採費用は数万円かかるだろうから、小型チェンソー代二万円で済まそう、というわけだ。

 一九九九年の暮れに「チェンソー」を買った。
だけど、使ってみたら、これは刈り払い機よりも操作はさらに複雑だ。
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写真を入れる予定
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 燃料を補給して、超小型ポンプでエンジン部分まで汲み上げて、チョークといって、これは黒板に書くものとは違うが、引いてエンジン起動をして、戻して(チョークは昔の自動車にも付いていたらしい)、エンジン起動のヒモを数回強く引いて起動させて(爆音でとってもうるさくて、マフラーもない)、猛烈回転刃を注意しながら、レバーで回転を調節して、作業をある程度やると燃料切れを起こすので、油っぽい缶から燃料を注ぎ直す。
チェンソーオイルも必要なので随時補給する。

 カマとかナイフで自分の体を切ったらケガをするに決まっているけど、チェンソーや刈り払い機で体を切ったら、冗談抜きで、血肉吹き飛ぶような大ケガするだろうな。
危険性がいっそう高くて、おっそろしい感じだ。
チェンソーの丸太を切る能力はすげえけどよ。

 機械を使うと、体がラクになるという魅力はあるが、確かに能力・実力はすごいものがあるけど、出費や整備・刃の研ぎや交換などメンテナンスや、ケガの危険性などマイナスの要素も多くて、三歩進んで二歩下がるというところかな。

新たなる創世 ナギナタガヤ
 クローバー草生は忘れたわけではなかったが、オレの畑では不向きのようだ。
そんなある日、ヘアリーベッチという豆科の草をインターネットで知った。
これも草生の一種として使われるそうで、なかなか強力らしい。

 と、調べていると、「ナギナタガヤ」というものが、もっと強力で良いらしいことを知った。
実際に多くの人がやって、実績を上げているようだ。
でも、良いことばかり書いてあっても、オレはそのままま信じるつもりは無いのだ。
クローバー草生の失敗で甚だ懲りてしまって、オレは警戒心が強くなったので、一応注意したわけだ。

 詳しいことは「現代農業」という農業系の雑誌に載っていた。
どうやらコレはかなり確実にできそうだ、ということがわかってきた。
そこで試してみることにした。
(どこが警戒心が強いんだ?)。

 ナギナタガヤのタネの購入は、現代農業二〇〇一年九月号などに購入先が書いてあったので、注文して購入した。
まだ小量生産?のタネのためか、値段は高かった。
それまでにもヘアリーベッチとラジノクローバーのタネも購入してあったが、これらも一緒に蒔くことにした。

 地面を裸地状態にして(もう汗だくの作業だ!)、タネを蒔いたのは、二〇〇〇年の九月上旬だ。
天気予報をよく見て、雨が降る前に蒔いておいた。
発芽はうまくいった。

 さて、その年の年末には、ナギナタガヤが芝生のように生い茂った。
なかなかうまくいきそうじゃん。

写真
芝生のようなナギナタガヤ 2000年12月16日撮影

 コンパネをかぶせるとナギナタガヤが枯れてしまうので、せっかく揃えたコンパネが邪魔になってしまった。
せっかくたくさん買って揃えたのになあ〜。
う〜む、コンパネは日陰のところに、通路がわりに敷くことにした。
一種の木道ですな。

 年を越えると、もう二〇〇一年で、二十一世紀だ。
年明けのころは一月で、真冬の時期だ。
タネを蒔いたナギナタガヤとラジノクローバーとヘアリーベッチはどうなったかというと、ナギナタガヤが断然優勢だ。
とはいえ、草で草を制する草生栽培は、夏になってみなきゃわからないので、実績はまだまだ不明だけどね。

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