ジャガイモが勝手に生えてきた
 親の家庭菜園をオレがやることになったが、菜園には、それはもう…、過密に過剰に雑多にギッシリと植えてあって、何が何やら…。
その中でも、トマトだけは残しておいて、昨年はそこそこ収穫があった。

 その後は何も植えないまま、平坦なさら地にしておいた。
一応借地なので、返却ということもありえるしな。
冬の間は、土むき出しの露地のまんまにしといた。
で、今年の春になった。

 5月の連休後になってからだけど…、雑草がゴチャゴチャと、生え出してきた。
あー、雑草取り、めんどいなあ。
で、その中で、目についたのが、ジャガイモの葉っぱだ。
なんだか、ずいぶん生えてきているぞ!。

写真
2012年6月6日撮影

 確か去年、ジャガイモがそこに植えてあったな。
夏ごろに、うず高く生い茂った雑草を、穴ボコ掘って埋め込む作業をしたときに、ジャガイモが地中からよく出てきたっけ。
出てきたジャガイモは、赤いジャガイモという変わった芋だった。
ありがたく食っておいた。
それはそれで収穫して終わって、跡地はさら地にしていたわけ。

 で、春になってから、新たにジャガイモが伸びて育ってくるとは、オレは思わなかったんだ。
だって、ほったらかしなんだぜ。
新しくイモを植えた覚えは無いんだが…。
地中に残ったイモから、勝手に発芽して、勝手に育っているわけだ。
うーん、これは抜かずに育てた方が良さそう!。

 とりあえず、家庭菜園の草は全部引っこ抜くのは中止して、ジャガイモだけは残すようにした。
ひょっとして、毎年勝手に育って、収穫だけで済む、という超ラクチンな栽培ができるかもよ?。
だとしたら、オレの好きな省力栽培のやり方だ!。
急に興味がわいてきたので、ちょっとインターネットで調べて、情報の確認をしとくか!。



 なにしろ、赤いジャガイモという、異色のイモだったから、名前は何だったんだろう?。
花の色などもチェックする。
えー、なになに?。

写真
2012年6月6日撮影

 赤い皮のジャガイモなので、検索すると「アンデス赤」かな?。
でも、それは、小玉が多いという。
変だな。
うちの赤いのは、大玉が多かったぞ。

 イモの形がちょっと変わっていた。
楕円というか、ちょっと平べったくて、メンチコロッケを分厚くしたような感じ。
検索しまくったら、「ベニアカリ」みたいだな。

 イモが扁平(いもの形は楕円形)で、休眠時間が長いという。
これだろう、たぶん。

休眠時間って何?
 ジャガイモには、休眠時間というのがあるんだそうだ。
ジャガイモの皮をむいて調理するとき、芽が出ていることがあるが、この芽が出るのは一定の日数を要してから、という特性がある。
それが休眠時間だ、たぶん。

 うーん、うちの畑で、勝手に伸びてきたジャガイモは、去年の掘り残したイモだというのに、今年になって伸び出してくるんだから、休眠時間が長い、という性質を示しているんじゃないかなあ。
畑には、イモの種類は2つあって、普通の白っぽいジャガイモと、赤のジャガイモの両方があったが、春になって、芽吹いてきたのは赤いジャガイモの跡地の方が、多い。

 白いジャガイモは、たぶん普通の男爵かメークインだろうけど、休眠時間は中間ぐらいらしい。
それにしても、ジャガイモの休眠時間では「萌芽」という言葉がやたら出てくるなー。
「ぼうが」と読むようだが、萌芽、萌芽、萌、萌、萌え、萌え、もえ〜、って、つい連想しちまうぜ。



 さてさて、ジャガイモが勝手に生えてきたという話は、ネット上でもけっこうあった。
よーく読んどいた。
ついでに、手持ちの本である「野菜のビックリ教室」「家庭菜園ビックリ教室」(井原豊 著)も読み直しておいた。
でも、書いてある栽培の仕方が面倒くさいな。

 あんまし、放置栽培というわけじゃないから。
まあ、ジャガイモの栽培について、オレにしては知識も身に付いてきたということで、収穫にはまだ早いが、試しに掘ってみたくなってきた。
一応、小さな雑草とりを兼ねて、ジャガイモの茎の周りに土寄せもしてある。
このまま育つはずなので、地中を確認したい。

 で、6月初めに、掘り始めた。
そしたら!。
土が固い!。
掘るのが大変!。
シャベルで少しずつ削りながら掘ったら、地中のジャガイモまで切り刻んだ!。
ちょっとやり直して、ついに、小玉のジャガイモを丸ごと発掘!。

 赤い皮のジャガイモが出てきたけど、まだまだタマゴ大だ。
それにしても土が堅すぎるのと、べったりの土まみれのイモで、こりゃあ、収穫が大変だ。
書籍では、ジャガイモは高ウネの黒マルチ栽培とあるが、高ウネの部分は土が柔らかいし、黒マルチやれば雨が当たらず、土もさらっとして収穫がラクみたいだから、まあ、いずれはオレも本の言う通りにしよう。

 今は放置栽培のままですることにして、土掘りはえーと、オレのミニユンボ持ってきて、穴掘りながら収穫してしまえばいいや!。
夏になれば、雑草が大量に生えるから、それらの雑草は、その穴に埋めればいいし!。
2012.6.6 記
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