メントールとミント
 毎年毎年、まったくもう痛いし腫れるしで、あまりにも困り果てた。
対策を考えた。
なになに、ネット情報によると、ハッカ水がブヨ除けに効くらしい。
ブヨは、ハッカの臭いを嫌うらしい。

 ハッカといえば最初にオレが思い出すのは、子供の頃のドロップ缶だな。
缶の中は、赤や黄色の甘ーいアメ玉が大部分だったが、その中に、真っ白で、甘くないアメ玉が混じっていた。
それはハッカ飴だった。
オレはそれが嫌でなー。
ドロップ缶の飴のうち、ハッカ飴ばかり残していたよ。

 が、今となっては、わざわざハッカを探すようになるとは、まったく皮肉な展開だぜ。
ハッカ水は、どうやって入手すればいいんじゃい?。
と思ったが、原料となるハッカ油は薬局で売っているそうだが、オレが行った薬局では、たまたまその薬局では売っていなかった。

 うむ〜。
なになに、ネット情報によると、ハッカ水の成分のメントールというものが、ブヨは嫌がるらしく、エアーサロンパスというスプレー缶でもいいらしい。
そうかね。
エアーサロンパスは、その薬局でたまたま売っていたので、買ってみた。

写真
エアーサロンパスには、メントールが含まれている

 ブヨの猛撃を受けている畑の現場にて、待ってましたとばかりに?、このエアーサロンパスを急いで取り出して、オレは自分の服、腕、顔に吹き付けた。
ブヨの執拗な攻撃は、まったくすげえぜ。
さて、エアーサロンパスの効果は、効いたような効いてないような…。
あんまり効いてないみたいだ。

 仕方ないから、服に染み込ませるようにして、ズボンや上着にしっかりと数多く吹き付けておいた。
帽子にも、顔にも手にもアチコチ吹き付けた。
ブヨ除けには、まあ…、いくらかは効いた気がしないでもない。

 エアーサロンパスって、なにしろ本来は筋肉痛などに使うものだ。
虫除けに使うというのも変な話だが、問題は、帰りの車中だ。
オレの服や全身から立ち上るエアーサロンパスの臭いがすげえ!。

 異様な臭いだぜ!。
この臭いはなかなか消えず、いつも嗅ぎ続けた結果、おえー、キモチワルイぜえ〜。
あまりの気分の悪さに、服にこの臭いを染み込ませるのは、オレは…もう、やめとこう。

アップルミント登場
 そもそもハッカって、ミントじゃねえの?。
ミントのメントールって、調べてみると、おお、確かに含まれているようだな。
ミントなら植えてある。
オレのブルーベリー畑がいつも雑草だらけなので、どうせ雑草よりはと、異質な外観のミントを植えてあった。

 異質といっても、普通の雑草と区別するために、変わった色あいの葉っぱのもので、パステル調の淡いきみどり色で、表面に産毛が生えているというミントだ。
臭いも変わっていて、雑草刈りのときに、このミントまで切ってしまうと、風船膨らましのチューインガムのような甘ったるい香りが漂う。

写真
葉っぱの表面には細かい毛が生えている
2010年8月24日撮影

 ネットで調べると、アップルミントだそうだ。
このミントを植えてあった。
ミントの中ではもっとも繁殖力旺盛だそうでだ。

 これは、うちの庭に親が植えてあって、殖え過ぎたミントが根っこごと引っこ抜かれて捨ててあったので、オレはそれを拾って、ブルーベリー畑に植えておいた。
植えた後は放置していたが、思ったほどには急激には増えなかったが、何年も経つと、確かに広がっている。

 異様なのは、アップルミントだけの群落を作ることで、他の雑草も混ざって生えていたのに、アップルミント群落の中では、まさにほとんどがアップルミントだけが生えているようになっている。

写真
雑草に負けないアップルミントの群落
2010年8月24日撮影

 アエロパシーという他の雑草の発育を阻害する成分でも出しているのだろうか?。
確かめてないけどさ。
さてさて、このアップルミント、ブヨ除けに効くかどうかとなると、なにしろ、ハッカ臭というか、メントールの臭いがアップルミントからは、しないのだ。

 甘ったるい御菓子の風船ガムの臭いばかりする。
調べると、実際に、メントールの成分というよりは、他の成分を多く含んでいるらしい。
うーむ、オレとしてはブヨ除けのメントールが濃いものが欲しいので、他のミントも植えてみっかな、っと。

つづく
2010.10.19 記
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