ラズベリーケーキを追ってパティシエの店へ
 病院の待合室にて、待ちくたびれて、置いてあった女性週刊誌を読み始めたら、ファッション、芸能、恋愛、スキャンダルだの、ヤセ方とか凸凹Xがどうのとか、食事の献立や、育児といった内容に混じって、パティシエの特集があった。

 お菓子シェフというか洋菓子料理人というべきか、パティシエは、最近、人気のある職種のようだ。
パティシエの代表作はショートケーキのようで、見事なケーキ群の写真が載っていた。

 んんっ?、ショートケーキのてっぺんには普通は赤いイチゴがついているが…、違うぞ、これはイチゴでなくて、赤いラズベリーが、ケーキのてっぺんに付いてるぞ!。
芸術的ケーキの「顔」として、ラズベリーが使われているのだった!。

 いつのまに、ラズベリーは「こんなに」有名になったんだあ?。
んな、バカな。
雑誌には、各地のパティシエによるケーキ屋がズラズラっと特集で載っていて、ラズベリーを乗せたケーキが続出中だった。

 ケーキは、特に一流パティシエが作るものなら、クリームにしてもスポンジにしてもチョコにしても、厳選された材料と、緻密な調理によって、手間をかけて作られている、というのはオレにもわかる。
女性雑誌に特集で載っているくらいだから、時代の最先端を行っているわけだ。

 その最先端の世界に、単に収穫しただけの小さな農作物をそのまま使って乗せている、というか、ヤブ同然に栽培されているラズベリーが、オレの経験では、よくカビが生えて困っているんだけど、そんな果実(少し失礼!)が、ケーキのトップに使われているのが、かなりの驚きだった。

 ケーキ一個につき、ラズベリーは一個か二個だから、ラズベリーはたくさん必要なわけじゃあ、ない。
粗放放任栽培の果実でも、それを改めて、少量でも高級な栽培にすれば、最先端の超一等果実に変身する、のか?。
アヒルは白鳥に成るか?。

 パティシエ特集の一番最初に載ってて、ラズベリーケーキを一ページ丸ごと使って載っていたのが「パティスリー・プラネッツ」というお店だ。
場所は東京都の練馬区。
ではオレが、この方面を通過するときに、寄ってみようじゃんか。

(参考)パティスリー・プラネッツ

つづく

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