8月は高原で爽やかにブルーベリー収穫のはずが敗退
 8月のお盆休暇は、高原でラビットアイの収穫最盛期!。
とするのが、オレの当初の計画だった。
そうならずに無惨な敗退へと展開していったのが現実だったが、ともあれ、好調だったスパータン収穫から、どんなふうに展開していったか、経過の順で述べていってみよう。

 平野部でのスパータンは、6月30日ぐらいでほぼ収穫期が終わりになる。
7月に入っても、まだ少し残っているけど、終盤は大粒ではなくて中粒で7/10ぐらいまで続いたけど、スパータン収穫の後半は、スズメの突きが酷かった!。
クチバシで一撃して果実に穴を開けたあと、食べ尽くさずに、次の果実へと移って、グサッと一撃、一口だけ食べては、また次の果実へと・・・という食い散らかしぶり。

 食べ残しするんじゃねえ!、畜生!、とスズメに言ったところで、通じるわけもない。
対策はアミ張りだが、オレは最近疲れやすくなったというか、今年は特に酷くて喪中だしな(疲れと喪中は関係なしか)、防鳥網を張るのは毎年大変な作業なので、今年は張らなかったのだ。
だから、スパータンの後半は、スズメの集中攻撃を浴びていた。

 収穫の前期の方は、被害は無かった。
というのは、赤いグミが結実期だったから。
ナツグミは人間が食べても、少し食べるだけなら美味しい!。
だけど、腹一杯食べられるものではないが・・・、わざとトリのエサ用にグミの木を植えてある。
野鳥はブルーベリーよりもナツグミの方が大好物のようで、これが成っている間は、もっぱらそちらを食べるので、ブルーベリーの被害が少ないのだ。

 ナツグミはウェイマウスの収穫期と重なるので、ウェイマウスの被害は少ない。
でもスパータンとなると、ナツグミが先に収穫期が終わってしまうので、トリたちはブルーベリーへと移ってくるのだ。
あー、もう!。
ナツグミは収穫期が早いので、スパータンと時期が重なるグミを選抜して植えるようにすれば、スパータンは被害軽減できると思うんだが、そのような晩生グミはまだ見つけていない。

 なお、びっくりグミは、果実がやっぱり成らないので、ダメだった。
ナツグミと一緒に植えて受粉させても、結実の悪さは改善されずじまい。
びっくりグミの栽培断念ギブアップ。
というわけで、好評だったスパータン果実販売は、後半は急速に終わりとなって、7月の季節となった。

ブルーベリー後半戦
 7月はブルーベリー業界でいえば、ハイブッシュブルーベリーの最盛期だが、梅雨本番の時期と重なる。
と考えてオレは7月のブルーベリーを植えない一因としていたが、ところが今年2013年は、梅雨明けが大幅に早くて、7月は雨があんまり降らなかった。
近所のブルーベリー園に、オレが摘み取り客として行ったら、味はちゃんと美味しいし、あんまり酸っぱくもないし、腐りもほとんどなくて、予想以上に良かった。

 こんなはずだったかなあ?。
いいなあ!。
うらやましい。
オレも!と思って今から植えても、一年や2年でどうこうできるものではない。
こんな天候の年もあるさ。

 7月は我慢して、オレの本格取り組みである那須高原のブルーベリー園の収穫が、8月から始まることだし、もう少し先だ。
7月のブルーベリーは植えてなくても、8月のブルーベリーはいろいろ植えてあるのだ。
それに期待しよう。
8月なら梅雨も完全に明けてるしな。

 それにしても避暑地の高原は、片道2時間半かかるので、やっぱり遠い。
雨天時は行くのを中止するので、行く回数は限られて、草ボウボウの雑草だらけになりがち。
今年は、ガソリン代も上がったことだし、遠いと、ちょいっと見回りにも行けない。
避暑地の現地に引っ越しすればいいのだが、夏はいいけど、それ以外の季節はつらくて、第一、働き場所が少ない。

 求人がないんだ。
ブルーベリー園の収入も乏しいままだから、工場で働いて生活費を稼がねばならず、高原のブルーベリー園へは遠隔通勤農業せざるをえない。
遠すぎるから、苗木は雑草にまけて育ちも悪い。
ともあれ、7月下旬になった。

高原の畑で、最初はブリジッタから
 高原の畑は、8月収穫を狙った品種構成になっているが、一番最初はブリジッタからだ。
これは晩生品種に分類されているが、そんなに遅い品種ではなくて、中間よりは遅いといった程度。
関東の平野部なら、7月上旬に収穫ピークになる。

 標高の高い高原では、7月下旬ごろの収穫になり、7/30ごろが収穫ピークだ。
お盆休暇まで、あと2週間もあるじゃないかー。
まー、受粉樹として早めに開花する品種も必要だろうし、10本しかないし、ブリジッタは休耕田でもなんとか育つ数少ない品種であるから、そのまま育ててある。

 なんとか育つといっても、やっぱり育ちが悪いから、木が小さいまま。
小さいから収穫も少ない。
休耕田にハイブッシュは植えるもんじゃあ、ないね。
とはいえ、木が衰弱しているわけでもないから、とりあえず、惰性で育てているようなものだ。

 ブルーベリーの果実って、木に成らせたままでも結構日持ちするから、ブリジッタはお盆までもつかな?と思って、今年はそのままにしといた果実もあるが、予想外なことに腐ってしまった。
真夏の暑い時期に、何週間も保つのは難しいな。
という次第で、ブリジッタは、8月のお盆の時期に合わない、という理由だけで、オレの畑では力を入れていないままとなっている。

お次に実った品種は、サミット
 サミットについては、副将格といってもいい。
だから、ちょっと詳しく述べてみよう。
この品種はブリジッタの後になり、8月上旬が収穫ピークになる。
やや腐りにくく日持ちする品種なので、サミットは8月1日に収穫開始、15日に完全終了!、とするならイケそうだ。

 というか、収穫の初期は、果実の見た目は大粒で立派なんだが、やや酸っぱいのだ。
すっきりした爽やか酸味で、美味しいといえば美味しい方だが、オレとしては甘味系の方がいいんだが・・・
そんなわけで、サミットは8月上旬が熟期であってもすぐには採らずに、やや遅めに収穫すれば、盆休みにもなんとか都合が合う。

 この品種の特性は、なんといっても、結実性がとても良い。
腐りも少ない。
安定した実力がある。
接ぎ木の成功率も良い。
サミットの自根苗は、休耕田では育たないので注意。

 サミットは南部ハイブッシュ品種であるが、なんでパテント品種に登録されなかったのかといえば(兄弟品種のオザークブルーはパテント品種になっている)、サミットは枝が柔らかくて、開張性で枝が垂れ下がってしまいがちだ。
枝は直立した方が機械収穫には便利なので、枝が垂れ気味のサミットはアメリカではパテント品種に登録されなかったんじゃないか?とオレは推測している。

 ともあれ、パテント非登録のおかげで、接ぎ木苗を自作して殖やしても問題がない。
パテント品種は、接ぎ木苗を自分で作って増やすのは、禁止されているようだから。
休耕田に植えたサミット自根苗は全滅したこともあって、オレのところでは、接ぎ木苗のみとなっている。

 品種によっては、スパルタンのように接ぎ木しにくい品種もあるんだが、サミットの接ぎ木は、オレの経験でいえば、これはすごく接ぎ木が成功しやすい品種だ。
活着しやすい。
なお、接ぎ木苗は、接ぎ木部分から折れやすいので、特に台風など強風で揺さぶられると、被害が酷い。
特に一年目が折れて外れてしまいやすいのが経験上、懲りてわかっているので、イボ竹などで添え木してやらなきゃならない。

 ここで気付いたんだが、添え木して、ヒモで枝を吊り上げてやると、あら不思議、直立性の樹形になるし、よく伸びるし、雑草に被いかぶされることも少なくなり、棒の目印によって、間違って草刈り時に伐ってしまうこともなくなり、なんといってもサミットは開張性が欠点だが、それをカバーできるので、棒立てをすると良いことがわかった。

 お盆狙いに特化したオレ個人の事情で、品種としては、成熟時期がカロラインブルーやエリオットよりも、サミットはやや早いため、主力とはならずに準主力のままだが、3番手の位置をキープしている。
今年2013年のサミット収穫は、まだ接ぎ木本数が少ないためもあって少量だが、そのわりには順調だった。
つづく
作者を誉めるメールを送ってくれえ〜!
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